チュートリアル

変数値出力ポイントの挿入

1.変数値出力ポイントの挿入の流れ

変数値出力ポイントの挿入は、ソースコードウィンドウからの行います。
挿入したい行で、右クリックで表示されるポップアップメニューから「変数値出力ポイント挿入」を選択します。

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変数値出力ポイント設定ダイアログで、各パラメータを指定し、[OK] をクリックすると、
変数値出力ポイントが挿入されます。

▼変数値出力ポイント設定ダイアログ
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▼変数値出力ポイント挿入後
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2.ケース毎の設定例

2-1.C/C++のコードで変数を出力する場合

出力バイト数をsizeof()により実行時に確定します。

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配列を出力させる場合、変数名の項目に「配列の要素」も記入します。
変数値出力ポイントは、出力したい要素ごとに挿入することになります。

例) int a[4] = {1, 2, 3, 4};

▼変数値出力ポイントを並べて挿入
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▼テストレポートの表示例
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2-2.C/C++のコードで間接参照で出力する場合

対象の変数をポインタとして扱い、変数サイズおよび関数参照レベルを指定して参照先の内容を出力します。

例として、以下を変数値出力ポイントで表示させます。

char *p = "ABC";

▼ポインタに入っている変数を表示させたい場合
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▼ポインタのアドレスを表示させたい場合
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テストレポート上では、以下のように表示されます。

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ご注意

変数値出力ポイントを挿入するために、関数のプロパティエディタで変数名を登録する際
登録するものは必ず、変数実体(オブジェクト)を登録してください。「アドレス」は登録しないようにしてください。
ポインタの場合は、間接参照(*)をつける等の細工をしてください。
(変数値出力ポイントの挿入時に、自動的にオブジェクトのアドレスを取るようにキャストするためです。)
また、マルチバイト文字の場合、テストレポートに変数値は表示できません。

2-3.バイト数を指定して出力する場合

出力バイト数を直接指定して、変数値を出力します。

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2-4.Java/C#のコードで変数を出力する場合

変数名を入力し、参照は[ Val ]を選択します。

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ご注意

ソースファイルがJava の場合、char 型の変数名は「符号なし」、それ以外は「符号あり」で設定してください。
また、変数値出力用のドライバ変数は、プリミティブ型(基本型)だけ、変数出力用のドライバを用意する必要がありますので、ご注意ください。

2-5.Java/C#のコードで配列変数を出力する場合

参照は「Array」を指定し、直値で指定の項目には、配列要素数を指定します。

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3.変数値出力ポイントの各設定について

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[ 変数名 ]の入力

任意の文字列を入力可能ですが、挿入する文字列は、ご使用のコンパイラに沿ったコード
(コンパイルエラーが発生しない内容)を入力してください。
変数名を””で括って記述した場合、演算子など変数名として使われない文字も登録できます。

[ 間接参照レベル ]の指定

ソースファイルがC/C++ で、「参照」で”Ptr”を選択した場合のみ有効となる項目で、間接参照のレベルを指定します。

・int **pData の場合 (変数名はpData である)

レベル1 → (void *)pData  ・・・ダブルポインタのアドレスが見たい
レベル2 → (void *)*pData  ・・・ポインタのアドレスが見たい
レベル3 → (void *)**pData  ・・・ポインタの実体が見たい
レベル4 → (void *)***pData  ・・・環境により、ワーニング・コンパイルエラー等

[ 表示基数 ]の指定

既定値、10 進数、16 進数、バイト列、ASCII、実数から選択します。
既定値を選択した場合は、テストレポート上で表示されるメニューの「変数値の既定の表示基数を変更」から設定します。

[ 実数表示形式 ]の選択

「表示基数」項目で「実数」を選択した時のみ、実数の表示形式を、既定値、固定小数点形式、浮動小終点形式から選択します。
既定値は、環境設定ダイアログで行います。
(※実数表示指定を有効にした場合は、「Range」「Type」「異常値」などの範囲プロパティは使用できません。)

[ 小数点以下の桁数 }の指定

「実数表示形式」項目で「固定小数点形式」「浮動小終点形式」を選択した時のみ有効です。
実数の表示する表数点以下の桁数を指定します。

[ 出力バイト数/出力配列長 ]の指定

ダンプサイズ(C/C++)、または配列の要素数(Java/C#)を指定します。
ソースファイルがC/C++ の場合は、「直値」「文字列」「sizeof」から選択可能です。

■直値で指定

変数のダンプサイズを直値で指定します。
未指定の場合は、sizeof()による実行時サイズ確定となります。
8byte を超える数値を入力した場合、Range/異常値の評価ができなくなります。

■変数値(文字列)で指定

変数のダンプサイズを変数値(文字列)で指定します。
変数ダンプ時に、引数などで渡された文字列長など、可変な値も指定することが可能です。

■sizeof で指定

変数のダンプサイズにsizeof を使用します。
「参照」が「Val(直接参照型)」の時のみ有効です。

ソースがJava/C# の場合、「参照」が「Val(直接参照型)」の時はバイト数の変更を行う必要がありません。
「参照」が「array (配列型)」の時は、出力の配列長を指定します。
「直値で指定」をON にし、配列の要素数を指定します。