日本でもついに「60GHzミリ波」が解禁となりました。
非接触わずかな動きを検出できるレーダーにもなるこの「60GHzミリ波」技術は、タッチレスで機器を操作するジェスチャーコントローラーや、心拍数や呼吸数を遠隔監視するバイタルセンサーなどに応用でき、Withコロナ時代にピッタリ。しかも、『免許がいらない』『用途制限もない』ため、気軽にさまざまな分野で活用できる技術として大注目されています。

今回は、今ホットな「60GHzミリ波」について、初歩的な知識から応用事例まで、さくっと解説します。

 

60GHz?ミリ波?

2020年1月の電波法改正により、日本国内において使用が解禁となった「60GHzミリ波」
なかなかとっつきにくい響きの名称ですね。

この電波を理解するために、ワードを区切って定義を確認してみると、

  • 60GHz :1秒間に60,000,000,000回の波がある周波数のこと
  • ミリ波:周波数が30~300GHzで、波長が1~10mm (60GHzの場合は5mmほど)の電波のこと

となります。

つまり、60GHzミリ波とは

波長が5mmほどの波が、1秒間で60,000,000,000回でる電波のこと

ということになります。

なんて言っても、それが具体的にどんなものなのか、理解しづらいですよね。

ということで、利用シーンについてご紹介していきます。

 

利用シーン

まず、60GHzミリ波の特性の一つひとつに対して、出来ることを大雑把にまとめてみました。

  • ・高い透過性(プラスチックや布などを透過する)
  • ・高い環境性(明るいことろから暗闇、ほこり、雨、雪、極端な高温/低温など、場所を問わない)
  • ・高い距離分解能(1mm以下のわずかな動きすら検知可能)

要するに、

  • 「どこに何があって、どう動いているのか」を検知できる
  • 明るくても暗くても、対象が壁の向こうでも検知できる

ということです。

さて、もうお分かりいただけると思いますが、
この電波は、レーダー技術の分野でメリットだらけなんです。
普通のレーダーでは難易度の高い要件も実現できます。

たとえば、以下のような用途に使用できます。

高精度な顔認識
ノートPCやスマートフォンなどモバイル機器への実装が広がっています。

ジェスチャーによる電子機器操作
海外ではVRゲーム用ワイヤレス・ヘッドマウントディスプレイ(HMD)が開発され、新しいユーザインタフェースに応用されている事例もあります。

物体検出
ブランケットなどを被っていても検出が可能である事から、車内への乳幼児の置き去りなども死角なく検出を行う事が出来ます。

ヘルスチェック
人の呼吸による体の動きのみではなく、心臓の鼓動が皮膚表面に伝わるわずかな動きを計測することで心拍数を計測できてしまいます。

介護施設などでのモニタリング
ただのセンサーで映像を伴わないので、浴室やトイレなどのプライバシーへの配慮が必要なシーンで活躍。
利用者に異常が起きたら自動通報するようなシステムが実現できます。

人感センサからの置換え
従来、赤外線センサなどを用いた人感センサも60GHzレーダーを用いる事により人の有無だけでなく人数や位置、動きなどを検出する事が可能となり、より付加価値の高い機能実現が可能となります。

 

開発、始めました

そんな盛り上がりをうけて、ハートランド・データでも60GHzレーダーセンサーの取扱いを開始しました!

なんと、すでに実証試験も実施中。
複数人の心拍取得や位置情報の取得などの機能を備えたモジュールを、いくつかのラインナップで近々ご紹介できる見込みとなります。

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まとめ

ということで、話題の最新レーダー技術のひとつである60GHzミリ波についてお届けしました。
世の中には、60GHz以外にも、24GHzや79GHzなど、様々なミリ波を使うレーダーが出てきています。
ゆくゆくは、各周波数での比較と適した用途などもご紹介できればと思いますので、少々お待ちくださいね。

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近年、センシング技術は大きく進化しており、様々な用途で活用が進んでいます。
そんな中でも、2020年1月に日本でも解禁された「60GHzミリ波」は大変注目されている技術の一つです。

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