2019年8月30日(金)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「Heartland Day 2019」が開催されました。本イベントは、ハートランド・データの「動的テストツールDTシリーズ」を導入いただいている方に、ツールの活用方法と成果を発表していただき、成功体験を共有し、他ご導入者様にも最大の効果を上げていただくためのセミナーです。
DT10発売から10年となった今年、新たに『Heartland Day 2019』とイベント名を変更し、規模を拡大して開催しました。今回は、このイベントで大いに盛り上がりを見せた「パネルディスカッション」の模様を、詳しくレポートします。
今回、ご登壇いただいたユーザー様とその事例
●祝10周年! 開発者と非開発者の関係性から見たDT10有効利用
その効能について
東芝テック株式会社
楠 夏生 氏
●動的テストツールDT10を使用した性能測定事例
~システムをフリーズさせろ! 性能限界を確保せよ~
クラリオン株式会社
技術開発本部
スマートコックピット製品開発室 ソフトウェア開発部 主任技師
小田 文雄 氏
発表内容の詳細については、メディアサイトでご覧ください!
→TechFacory 2019年09月27日掲載記事:
DT10活用セミナー 成功体験を共有する「Heartland Day 2019」
大いに盛り上がりを見せたパネルディスカッション
テーマは、「DT10のタラレバ」、「3~5年先に予測される課題に向けての取り組み」。
パネリストは、今回ご講演いただいた東芝テック 楠氏と、クラリオン 小田氏。そしてDT10の開発者であるハートランド・データ 山田。また、モデレータは、ハートランド・データ 新井が務めました。
○テーマ:DT10タラレバ
新井:まず、「DT10タラレバ」ということで、「本当はこういうことをしたかったのに」ということを、DT10を使う側の目線で、パネリストの方にコメントいただきたいと思います。パネリストの方からは、事前にキーワードを提出いただいていますので、その中から選んでいきます。
まず、小田様のキーワードの「レコメンド機能」ですね。
小田:「レコメンド」というのは、開発者にとって身になるような情報をツールの方から打ち出しましょうというものです。DT10などの分析ツールは、開発者の視点で、今のソース状態、動作状態がこうなっているということを考えていかなければならない。ですけど、DT10はこれだけ多機能なので、「どういった風に使ったらいいのか」というところで悩んだりします。
新井:たしかにDT10はいろんな機能がありますので、つい何をやればいいんだろうとお客様は悩むところではあると思いますけど、そういった中で、次はこれをやればいいよ、こういう機能が使われているよ、というのがあれば、お客様は、「じゃあ、使ってみよう」というモチベーションになると思いますので、ぜひ取り入れていきたいところではあるのですが、ソフトなのでなかなか。
山田さんはいかがですか。ぜひ対応したいとかいうコメントでもいいですけど。
山田:そうですね、できるところから少しずつ考えてみます。
新井:ありがとうございました。
楠様のキーワードは「リバースシミュレート」ですね。
楠 :端的に言ってしまうと、DT10が出力したテストレポート(通過情報のログ)を、DT10にインポートさせ、その遷移をシミュレーションしてくれる機能です。
弊社は、さまざまな開発をしているので、なかなかログの書式の統一ができない。また、ログを入れたままリリースしようとすると、パフォーマンスが出ない。プロジェクトごとにフォーマットも違うので見方も千差万別です。
だったら、製品にDT10を組み込んで、DT10のログをそのまま出せれば、というふうに考えたのですが、今のログ出力との違いをアピールしきれない。ですので「このログをインポートすれば、ツールの方で勝手にシミュレートしてくれます」っていうセールスポイントがほしいなぁ、という思いです。
新井:つまり、これはログをDT10にインポートすると、DT10がアプリケーションを動かしに行くということですか?
楠 :ドライブする機能は、別にDT10でなくてもいいです。DT10の「ファイル書き出し」のように、ログをインポートして、例えば、障害が起きているメモリにテストポイントを新しく追加して、トレースしてもらえると、とってもうれしいです。結構、難しいことを言っているのは分かっています。
新井:そうですね。人が頑張るのか、それこそ不具合を探してくれるAIを作ったほうが早いのか、という話になってくるのかと思いますが、なんとなく実現できそうな領域かなと思ったのですが、山田さん的にはどうですかね。
山田:「そうですね」と、ここで簡単に言ってしまったら問題がありますけど、面白い機能ですね。ちょっと仕様を実現できるよう頑張っていきます。
新井:では、この深い話は懇親会でしましょう。
以上で、「DT10タラレバ」ということで、おそらく皆さんも、「DT10でこういう機能があったら使えるのに」ということがあると思うので、ぜひサポート宛てにご連絡いただければ、親身になってサポートいたします。
(次回につづく。)
まとめ
いかがだったでしょうか。本記事では、2019年8月30日に開催された『Heartland Day 2019』の「パネルディスカッション」の模様をレポートしました。「DT10のタラレバ」というテーマで、とても素敵なアイディアを聞くことができました。次回の記事でも、引き続き「パネルディスカッション」の模様をレポートしていきます。次回は、「3~5年先に予測される課題に向けての取り組み」というテーマでディスカッションした様子をご紹介します。ぜひお楽しみに!
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